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「ストロベリーナイト」誉田 哲也

内容(「BOOK」データベースより)
溜め池近くの植え込みから、ビニールシートに包まれた男の惨殺死体が発見された。警視庁捜査一課の警部補・姫川玲子は、これが単独の殺人事件で終わらないことに気づく。捜査で浮上した謎の言葉「ストロベリーナイト」が意味するものは?クセ者揃いの刑事たちとともに悪戦苦闘の末、辿り着いたのは、あまりにも衝撃的な事実だった。


スピード感があり、キャラも立っているので一気に読めた。
ストーリーとしては大体先が読めた感はあるが、犯罪者側の心理描写等で「被害者」「加害者」のみで片付けられない内容となっていると思う。
殺害シーンなど相当グロいので好みは分かれると思うが、あたしはホラー好きなので(苦笑)そこはクリアできた。
というか、グロければグロい程、加害者側が如何に「現実感」がなかったのか、ということを感じた。
加害者にとっては唯一の現実との繋がり(自傷癖のある加害者は自分が他人と同じ血が流れていることに安堵していた)だったにもかかわらず「血が赤くて、赤が綺麗」という質感の感じられない表現も、加害者が結局「現実」として感じることができない悲しさがあり、とても切なく感じた。
これを表現するために、加害者側の痛みに直感的に反応する「姫川玲子」というキャラが必要なのだろう。
苦手な方も多いとは思うが、グロいだけの駄作とは思わない。
by m_015 | 2009-06-29 12:17


きままに更新、マイペース。


by m_015

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